時制の重要性-未来完了形-

日本語にない文法感覚を掴み取る!

みなさん、「未来完了形」という文法を聞いたことがありますか??
中学・高校でやったなぁ〜と思い出す方もいらっしゃるでしょうか。
表面的にコミュニケーションが取れればOKという場合は
この未来完了形を使わずとも会話は成り立つでしょう。
ただ、詳細を伝えたい・コアな部分まで分かりたい!
という場合には(特にアカデミックやビジネスなど、核心まで理解する必要がある場合は)
この未来完了形もしっかりと掴んでおかないと、意外な落とし穴に繋がりかねません。
そして、英検2級以上やTOEICで目標スコアを達成したい方もここはマストです!
イメージとパターンさえ知ってしまえば時制はラッキー問題ですよ!

 

この回では、なんだかイメージの掴みにくい未来完了形を解説していきます!
(ちょっとボリューミーです・・・)

英会話のために基礎編を学びたい方や、現在完了・過去完了ですでに大変・・・!
という方は、ここは後回しでもOKです!
未来完了形はあくまでもコアな理解のための時制表現です。

 

未来完了形のイメージ

さて、本題に入りましょう。
未来完了形の文章ではどんなことが言えるのでしょうか?
まずは表現できる内容のイメージをしっかりと作りましょう。

未来完了形は基本的に
“いつ(まで)に” という補足(おまけ)も一緒に伝えるという前提で
「その時(まで)には〜だろう」という予測を表現します。


考え方は
<未来×完了予測>です。

未来:現在より先の未来に起きる可能性があること(今回はwillのイメージのみ)
完了:あるタイミングまで維持しているステータスや出来事

この2つの条件が合わさると未来完了形を作ることができます。


つまり・・・

未来のある地点までに完了・経験する事柄や、変わらずに続くステータス予測
を伝えるのが、この未来完了形なのです!
未来のことは誰にも分かりませんからね!あくまでも予測ベースです!

Ta-dah!

ほう・・・。(汗)
という感じですよね・・・。
大丈夫です!後ほどシチュエーション例を見ながらもっと詳しく解説していきますね!
まずは一旦、文章の作り方を見ておきましょう!

 

ルール!

S will have 過去分詞 〜

↑動詞は未来形(will) × 完了形(have 過去分詞)


例えば、
「(私は)あなたが来るまでにコーヒーを注文しておくね!」
きっと相手が来る頃にコーヒーが出てくる逆算プランなんでしょうね!

 

I will have ordered coffee for you before you come.


動詞のルールは “will have 過去分詞” これだけです!
シンプルですね!
メインパートが出来上がったら、時に関するオマケを付け足していきましょう!
今回で言うなら、 “before you come”(あなたが来る前に) ですね!

 

willだけの文章との違いは?

ボトムラインとしては“willのみ” も “未来完了形” も
未来に起こりそうなこと
を伝えるという点では同じです。
また、砕けた会話の場合には “willのみ” にまとめてしまう方も多いです。
ただハイレベルな英語を求められる場面では未来完了形を使いこなせることで
多くの情報がより詳細に理解できるようになりますよ!


では、ここから例を見ながら未来完了形のイメージをもっと濃くしていきましょう!
ぜひシチュエーションを想像してみてくださいね♩


例えば、今私たちは学生で、期末レポートを作成しないといけません。
今日は金曜日で提出期限は翌週の金曜日だとしましょう。
みなさんは既に計画的に進めているので、
火曜日には終わらせて水曜日にダブルチェック、そして木曜日に提出予定。
私(Minami)はまだ始めていないので、かなりギリギリ。ラストミニットで出せるかどうか。
という設定にしましょうね。

みなさんのステータスはこうです。

ここでみなさんが
「私、火曜日までにレポート終わるよ!(希望的観測)」
とMinamiに伝えるとします。


未来の話なので、今までのように未来形で作るとこんな感じですね!

I will finish my report on Tuesday!

未来 “will” のみ = 未来(1地点)に対する意志・宣言

ただ、この文章だと、あくまでも未来のある1点で起き得る事柄なので
それまではあまり取り組んでいるかどうかか関係なく
とにかく火曜日に完成させる、仕上げるといったイメージに聞こえます。


ここで未来完了形を使うとどうでしょうか。

I will have finished my report by Tuesday.

未来完了形 (未来形 × 完了形) = 未来のある地点までに完了・経験・継続する事柄

を使うことで現在から未来のある地点(火曜日)までの期間で
レポートを継続的に取り組んでいて、しかも完成する
という出来事が起こるよ!と、より明確にイメージが伝わります!

そして、未来完了形には現在完了形と同じように
3つの用法(イメージ)が存在します!
文章の見た目はどれも同じですが、
シチュエーションや会話の内容によってどれが1番しっくり来そうか、
慣れるまではしっかりと考えながら意味をイメージしてみましょう!

 

完了&結果

1つ目のイメージは「完了・結果」です。
コアの意味としては、未来のある地点までにその出来事が完了している
ということを強調して表現します。

つまり、完了するぞ!という意思は進み続けていて、
未来のある地点でその動作完了・状態完成という “ゴール” を迎えているよ!
という感じです。

例えば

「明日の夜6時までにお伝えしますね!」
I will have told you by 6pm tomorrow!

「来週までにその資料を作成しておきます!」
I will have made the material by next week!

など、現状その動作をする意思があって
その完了予測が未来のある地点ということが分かりますね!

 

経験

2つ目は「経験」です。
今はまだだけど、未来のある地点までにその出来事を経験してるよ
ということを表してくれます。
条件 × 数を強調したい時によく使われますよ

「もしあと1回ニューヨークに行ったら、10回行ったことになるよ!」
I will have been to NY 10 times if I go there one more time!

「もし明日勝ったら、今月5勝だ!」
I will have won 5 times if I win tomorrow!

など、ある条件が達成されたら、〜回になる。というような文章も作ることができます♩

 

継続

そして3つ目は「継続」
今までの2つは “未来のある地点までに起きる” ということにフォーカスしていましたが
今回は絶えず続いていて、未来のある地点で「〜年です」「〜ヶ月です」
など、期間を強調するイメージです!

例えば

「来月で10年間日本に住んでいることになります」
I will have lived in Japan for 10 years next month.

「明日で教師になって3年です。」
I will have been a teacher for 3 years tomorrow.

など、未来のある地点でその年月が経つことになる
というニュアンスを掴んでいきましょう!

 

いつまで?(おまけ)の付け方

先ほど、 “いつ(まで)に” を表す補足(おまけ)をつけるのが前提です。
とお伝えしましたね?
この未来完了形と相性の良いおまけは以下の3種類です。

 

・by + 名詞 :〜までに (例→月曜までに、5月までに、8時までに)

・by the time SV / before SV:SがVする時までに 
(例→彼女が帰るまでに)

・when SV:SがVする時に 
(例→彼らが寝てる時に、あなたがアメリカにいる時に)

 

NOTE副詞を付け足せば良いだけね〜!と思っている方、要注意です!

文全体を通して基本は未来の話をしているのですが、

この副詞の中に未来の表現 “will” は使えません!

理屈というよりもルールとして覚えておいてほしいのですが、
by the time SV / before SV / when SV のV(動詞)必ず “現在形”で作りましょう!

・I will have prepared your lunch by the time I leave home.

・Will you have done your homework before Aunt Mary visits us at 3pm?

・I will have taken my mother to at least 3 Broadway shows when she is in New York.

そもそも予想の話なのに、
プラスαの予測や未来の宣言が重なると話がややこしくなる一方なので
一旦ニュートラル(現在形)に戻して、
おまけの内容は100%起きるという前提にしておきましょう。


みなさん、ここまでお疲れ様でした!
ちょっとボリューミーでしたね・・!
未来完了形は入門編・初級編からは少し外れますが
特にハイレベルな英語を使うためには必須の時制です。
そして、TOEICなど文法テストではよく聞かれる内容ですので
高得点を狙う方はマストで覚えておきましょうね♩

 

Have a nice day 🙂